■会期 2025年7月12日[土]-7月26日[土] 14:00-19:00 火・金休
TIMES2025
本作《TIMES2025》は、2016年より継続的に展開しているシリーズの最新作であり、その原型は2011年の《Reflex-3D》にまで遡ることができます。本作は、左右の視差を利用して鑑賞者の眼球内に擬似的な立体像を生成するインターフェースとして構築されています。すなわち、ステレオ視覚に基づく空間知覚の操作を通じて、「見る」という行為そのものへの問いを投げかける装置です。
ここで提示される立体像は、鑑賞者ごとに異なる視覚的経験を誘発します。必ずしも「同じものが見えている」とは限らないという点において、本作は知覚の主観性および構成性を可視化しようとする試みとも言えるでしょう。作品が成立する条件としての「視る主体」は、果たして何をどのように見ているのか。あるいは、何を意図的に見落としているのか。
「人は見えるものしか見ようとしない」という命題のもと、本作は視覚認識の構造そのものに批評的な介入を試みます。知覚と認識のズレがどのようなイメージの多義性を導くのか、その問いを体験として喚起する場となることを意図しています。
ぜひ本作が提示する視覚世界の複層性をご体験いただき、あなた自身の「見ること」に対する感覚を再構築していただければ幸いです。
笹岡 敬 | |
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1956 | 富山県生まれ |
1980 | 愛知県立芸術大学美術学部中退 |
主な個展 | |
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2023 | CAS/大阪 |
2022 | CAS/大阪 |
2021 | CAS/大阪 |
2020 | +1art /大阪 |
2019 | CAS/大阪 |
2018 | CAS/大阪 |
2017 | CAS/大阪 |
2016 | CAS/大阪 |
2014 | CAS/大阪 |
2012 | CAS/大阪 |
2011 | CAS/大阪 |
立体ギャラリー射手座/京都 | |
2010 | CAS/大阪 |
立体ギャラリー射手座/京都 |
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2008 | 立体ギャラリー射手座/京都 |
2007 | 元麻布ギャラリー/富山 |
プラスギャラリー/愛知 |
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2006 | 立体ギャラリー射手座[KYOTO ART MAP]/京都 |
2005 | 金花糖、茶室 「another-movement」/金沢 |
2002 | 新風館[KYOTO ART MAP]/京都 |
2000 | 立体ギャラリー射手座 [KYOTO ART MAP]/京都 |
1997 | ヒロ・チカシゲギャラリー/岡山 |
1995 | MAT/名古屋 |
1994 | MAT/名古屋 |
1993 | MAT/名古屋 |
1992 | 「クリテリオム2」水戸芸術館現代美術ギャラリー |
主なグループ展 | |
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2024 | 「抽象的な情報の雲 - 西からの風、東からの風 |
バース・スパ大学 - CAS国際流展」CAS/大阪、+1art /大阪 | |
「ハンブルクー大阪「THE EYE AND SPIRI」フリーゼ・キュンストラーハウスハンブルグ/ドイツ | |
「韓日交流展, 생소한이야기 Unfamiliar Agenda 不明な議題」SPACE TOGO/ソウル | |
2023 | 「木津川アート展」木津川旧牡丹工場跡/京都 |
2022 | 「狂転体展」CAS/大阪、+1art /大阪 |
2020 | 「見えない世界 invisible world」+1art /大阪 |
2019 | 「WAVES & FREQUENCES ハンブルク・大阪友好都市提携30周年記念ドイツ展」 /フリーゼ・キュンストラーハウスハンブルグ/ドイツ |
2018 | 「固体-液体の臨界点はまだ発見されてない」 space WILLING N DEALING /ソウル |
2018 | 「なくなりそうなことば展」 +1art /大阪 |
2018 | Toward Singularity - アイゼンマンと並行する思考、ARX30thを記念して 海岸通ギャラリー・CASO/大阪 |
2017 | クロニクル、クロニクル! CCOクリエイティブセンター大阪/大阪 |
2016 | クロニクル、クロニクル! CCOクリエイティブセンター大阪/大阪 |
2015 | 無人島 ギャルリーオーヴ/京都 |
2015 | 狂転体展 CAS/大阪 |
2013 | 「日韓交流展 HistoricalParade;Images from elsewhere」アートラボあいち/名古屋 |
「Pilot plant/Japanese identity」CAS/大阪 | |
2012 | 「日韓交流展 HistoricalParade;Images from elsewhere」ソウル市美術館分館/ソウル、海岸通ギャラリーCASO/大阪 |
「COVER」(今村源、岡本光博、タムラサトル、金沢健一、大野浩志と)CAS/大阪 | |
2011 | 「pilot plant-昭和は遠くなりにけり」CAS/大阪 |
「How do you make art history our history?」(平松伸之、藤木正則、冨永奇昂と)CAS/大阪 | |
2009 | 「少年少女科学クラブ『理科室の音楽、音楽室の理科 TUNE/LABORATORIUM』」 協力 京都芸術センター |
「水都大阪」 水都大阪2009実行委員会主催 中之島/大阪 | |
2008 | 「常設展第Ⅲ期 内なる光」 豊田市美術館 常設展企画 |
「J-POP/G-POP」 海岸通ギャラリーCASO/大阪 | |
「J-POP/G-POP」 キュンストラーハウスドルトムント/ドルトムント・ドイツ | |
2007 | 「裏・アートマップ2007」 京都芸術センター |
「とやま現代作家シリーズ 時の中で」 富山県立近代美術館 | |
「Pilot Plant mini」 ZAIM/横浜 | |
2005 | 「fragile」(少年少女科学クラブ、辻和美、ニシジマアツシと) 立体ギャラリー射手座/京都 |
「裏・アートマップ2005」 京都芸術センター | |
2004 | 「Pilot Plant」 海岸通ギャラリーCASO/大阪 |
「Pilot Plant」 現代美術製作所/東京 | |
2003 | 「記憶の測量計」(藤本由起夫と) NOMAハウス/近江八幡 |
2002 | 「時間・美術・音楽」 海岸通ギャラリーCASO/大阪 |
2001 | 「3分間の沈黙のために-日本・オランダ現代美術交流展」 十思スクエア/東京 |
「Puddles -Artist-initiative Links in 2001」 キュンストラーハウス/ドルトムント・ドイツ | |
「Puddles -Artist-initiative Links in 2001」 ペリフェリエ/チュービンゲン・ドイツ | |
2000 | 「Puddles」 アウシュテルングスハウス/ライプチヒ・ドイツ |
「Puddles」 エクスメンタルインターメディアハウス/ゲント・ベルギー | |
「アートで学ぼう、アートを遊ぼう」 広島市現代美術館 | |
1999 | 「コラボレーション・アート展-共同制作の可能性」 福島県立美術館 |
「WATERSCAPE -水のある風景-」 兵庫県立近代美術館 | |
「スキンダイブ-芸術祭京`99」 旧龍池小学校/京都 | |
「Puddles -Artist-initiative Links in 1999」 TENT/ロッテルダム・オランダ | |
1998 | 「GLASS-MEDIA:媒介物としてのガラス」 豊田市美術館ギャラリー |
「光の記憶'98」 ラ・フェニーチェ/大阪 | |
「とやま現代作家シリーズ 可視化の構造-11の空間」 富山県立近代美術館 | |
「インターナショナル アート フェスティバル」 東京アートフォーラム | |
1997 | 「ものとあらわれ」 和歌山県立近代美術館 |
「NEAR THE BEGINNING」 Hermit Foundation/チェコ・プラシ | |
「光をつかむ-素材としての、<光>の現れ」 O美術館/東京 | |
1996 | 「根の回復として用意された12の環境」日蘭現代美術交流 旧赤坂小学校/東京 |
「IN/OUT」 ハラミュージアムアーク/群馬 | |
「WATER1996」 パーマネントインスタレーション/玉野市 | |
「藤本由紀夫とコラボレーション」 キュービックギャラリー/大阪 | |
1995 | 「『NowHere』日本オランダ現代美術交流展」 |
スヘンレス・ファニシング・テキスタイル社旧織物工場/アイントホーフェン・オランダ | |
「名古屋コンテンポラリーアートフェアー」 名古屋市民ギャラリー | |
「'95富山の美術」 富山県立近代美術館 | |
「まもの・水もの・つくりもの-現代における<水>表現」 O美術館/東京 | |
「やわらかく 重く-現代日本美術の場と空間」 埼玉県立近代美術館 | |
「Grace&Gravitiy」 ライフギャラリー/オハイオ・アメリカ | |
「空間-沈黙の風景」 高岡市立美術館 | |
1994 | 「第3回国際コンテンポラリーアートフェア」 パシフィコ横浜/神奈川 |
「光と影-うつろいの詩学」 広島市現代美術館 | |
「ア-トナウ'94」 兵庫県立近代美術館 | |
「時間/美術」 滋賀県立近代美術館 |