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J-POP/G-POP

 我々の伝統は今日の我々の日常文化にどれほどの影響を与えているのであろうか? アートの分野ではグローバル化の波の中で、それぞれの文化の違いは日々感じられなくなりつつあるのか?実際、今日において芸術が受け入れられるためにその起源は意味をもつのであろ うか?それとも文化という大きな分野は時の経過と共にユニバーサル言語に支配されるのだろうか? そういった疑問が背景となり、CASの笹岡敬とドイツにあるキュンストラーハウス・ドルトムントのラインヒルト・クーンのオーガナイズによりアーティ スト交流プロジェクトが実現する。ド イツ人アーティスト6人、日本人アーティスト5人が招待され、自国の文化と向き合い共同で作品を展示する。展示会はまずドルトムントで、 続いて大阪でも開催される。
 ドイツではポップ及びポップアートは社会現象として理解 されている。日本では異なる捉え方をされており、ポップと日常生活における価値が結び付けられ、それゆえに日常が神聖な世界から切り離されている。異なる2つの視点から展示される本展はポップカルチャーが常に新しく満たされる概念であることを伝える。 それは日常的現象が―現代のアイコンから技術革新に至るまで―常に発展するものであり、その意義において変化を余儀なくされているからである。今回企画している展覧会は、我々の日常化している事象を作品化しようとしている作家を集めたものである。 情報やイコノロ ジー、テクノロジーは現代の我々の生活にとって重要且つ日常的なテーマであるが、それらを自覚的に捉えようとしているアーティス トを一同に展示することは、我々の生活を内証的に捉える契機となる。ドイツからも現代のポピュラリズムをモチーフとした作家が選ばれる。 それは今日の両国の文化のあり方を比較するうえで好機であり、意義深い試みになると信じている。 また両国のアーティストがお互いの異文化を、アーティスト・イン・レジデンスを通して経験し、自らの作品を相対化することは、今後の両国の文化の相互理解にも寄与するであろう。

助成:国際交流基金、IFA、シュパーカッセ・ドルトムント銀行、ドルトムント市文化局
後援:海岸通りギャラリーCASO、成安造形大学
協力:Studio J

■ドイツ展
会期 2008年8月29日(金)〜10月5日(日)
会場 キュンストラーハウス・ドルトムント(ドルトムント、ドイツ)
4:00pm-7:00pm 火曜日〜日曜日 Open

■日本展
会期 2008年10月29日(水)〜11月16日(日)
会場 海岸通ギャラリー・CASO
11:00am-7:00pm 最終日は5:00pmまで
オープニングレセプション 10月29日(水) 17:00-

参加アーティスト
ドイツ:
■パトリック・ボワシェ/ ドローイング、 ビデオ 
■マルティン・ブラント/ビデオ
■ユリアン・ファウルハーバー/ 写真 
■ロナ・ランクシュ/デジタルメディア
■エステール・ルーテンフランツ/絵画、グラフィック 
■ウルリケ・ストックハウス/ビデオ、写真

日本:
■疋田淳喜/インスタレーション  
■舟田亜耶子/インスタレーション、写真 
■笹岡敬/インスタレーション
■飯田淑乃/インスタレーション、映像 
■有佐祐樹/オブジェ、写真


作品写真

パトリック・ボワシェ/Patrick Borchers

作品写真

マルティン・ブラント/Martin Brand

作品写真

ユリアン・ファウルハーバー/Julian Faulhaber

作品写真

ロナ・ランクシュ/Rona Rangsch

作品写真

エステール・ルーテンフランツ/
Esther Ruthenfranz

作品写真

ウルリケ・ストックハウス/Ulrike Stockhaus

作品写真

有佐祐樹/ARISA Yuki

作品写真

飯田淑乃/IIDA Yoshino

作品写真

疋田淳喜/HIKITA Atsuyoshi

作品写真

舟田亜耶子/FUNADA Ayako

作品写真

笹岡 敬/SASAOKA Takashi

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