CAS企画展 宮永愛子展
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「宮永愛子展」キュレーション:八木宏昌(富山県水墨美術館)
■会期 2003年9月1日(月)〜10月4日(土)
1:00pm-7:00pm 月曜〜土曜 Open (日/祝は休み)
- オープニングレセプション:9月1日18時〜
- アーティストトーク:宮永VS八木: 9月13日(土)16時〜
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宮永愛子は、葉から葉脈だけを取り出した初期の作品から、ナフタリンやシリカゲルといった化学物質を扱うことにより時間とともに状態の変化する作品へと展開してきている。それらに共通しているテーマは「時間の経過」である。葉脈の作品は、素材とその与えられた形から時間や歴史を想像させるものだった。それに対してナフタリンやシリカゲルの作品は、実際に作品自体が展示期間中に変化してゆく。ナフタリンでできた服や蝶は、展示中に「昇華」し視覚から消える。とはいえ、作品は鑑賞者の見ているあいだに見る見るなくなるのではなく、変化の様子が想像できるような状態にあって、適度な期間で変化が終了するように考えられているのだ。その意味において、作品は「経過」を見せてはいるが、「経過」を直接伝えることはしていない。そこには必ず鑑賞者の想像力が介在している。見えない「時間」を想像させるために、彼女は複雑な造形を避け日常に見られるごくありふれたものを提示する。今回の展覧会場には、使い古された靴から型を取った「ナフタリンの靴」が並ぶ。靴は、偶然に選ばれることによってその人と生活の一部をともにすることになる。人の軌跡を象徴するものだが、ナフタリンの靴は時間の経過により消えてなくなっていく。消え去る痕跡に示された過去のリアルは、消えることによって逆に未来を与えるようだ。
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経歴
1974 |
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京都市生まれ
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1999 |
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京都造形芸術大学 彫刻コース卒業
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1997 |
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法然院展 法然院/京都
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1998 |
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三回生展 ギャラリー楽/京都
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野外彫刻展 ハイタッチリサーチパーク/京都
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卒業制作展 (学長賞受賞) 京都市美術館/京都
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2000 |
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明倫茶会 企画構成・席主 京都芸術センター/京都
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2001 |
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個展 ギャラリーギャラリー/京都
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2002 |
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ART SYNAPSE2002 マロニエ/京都
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個展「彼らがここできいた話」 neutron/京都
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2003 |
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個展「ぬくもりのゆくえ」 neutron/京都
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ショーケースギャラリー2003 ギャラリーギャラリー/京都
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群馬青年ビエンナーレ2003 (入選) 群馬県立近代美術館/群馬
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Last Update 2003/08/0619:34:35
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