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CAS企画展 アイディーブティック展 「なにわアイデンティティ」

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アイディーブティック展 「なにわアイデンティティ」 キュレーション:伊藤伸之
2001年5月28日(月)〜6月28日(木) 1:00pm-7:00pm 月曜〜木曜 Open (金/土/日/祝は休み)

  • 5月28日 6:00pm- オープニングレセプション
  • 6月30日(土)4:00pm アーティスト・トークとパフォーマンス
    雨天時パフォーマンスを中止する場合があります

いずれも会場でカンパ(800円程度)をお受けします。

Photo    「なにわアイデンティティ」

日本を含めて主要先進国と呼ばれる地域では、スーツにネクタイを締めていれば当り 前の様にビジネスマンのイメージだし、明和電機ではないがナッパ服を着ていれば メーカーで働いているイメージだろう。 その他にも日本ではセーラー服を着ていれば女子中高生のイメージだし、学生服を着 ていれば男子中高生か応援部のイメージだ。 この様に私たちはその服を着ている・・・という事実を元にその人々のアイデンティ ティを読み取ろうとしてしまう側面がある。 それと同時に、そうした服装を着ることで「会社で仕事するぞ!」と思ったり、「学 校だ!」と思ったり、「お客様にサービスしなくちゃ!」とか「その立場に恥じない 様にしなければ!」等と思ったりする位服装によって逆にアイデンティティに着てい る人が成って行く面も否定し難い。

そんな服装とアイデンティティの微妙なあやに注目したIDブティックは、女性的で ファッショナブルなイメージのフェイクファーで泥臭くて禁欲的なイメージの学生服 の形としてみたり、囚人服を思わせる白黒の横縞模様の布地でサラリーマンのスーツ とネクタイの形としてみたり…等とその服の形の持つイメージとそのテキスタイルの 持つイメージを混ぜ合わせすることで、服の中に常識を超える新たなイメージを想起 させる作品を作って来た。 そんな彼らが昨年までの欧州滞在で地域の違いに目覚め、新たに展開し始めたのが地 域によるイメージの違いを作品の中に取り込もうとする展開を始めた。 日本では赤と白の縞模様は「おめでたい」イメージだが、フランスでは危険を警告す る(つまり日本で云えば黄色と黒の縞模様に当たる)イメージと正反対であることに 着目し、赤と白の縞模様でフィギュアスケートの服を作りそれをモーターで回転させ る作品を発表し、同じ服でも地域によって違うアイデンティティに捉えられるという ことをテーマにして見せたのである。

そうした延長線上にある今回の作品はそのタイトル通りこうした地域のアイデンティ ティに着目したものである。 関西に生活したことのない関東の人間から見た大阪のイメージを服にしたら一体どう なるのか? そんな関東人の見たコテコテの大阪人のイメージの服「なにわアイデンティティ」が 大阪に現れた時、大阪人は一体どう見るのだろうか? そこに現れたイメージのズレは、とても興味深いものになるに違いない。

伊藤伸之(刃物屋のいとう)

作家略歴

アイディーブティックは「衣」をテーマに個人の自立したアイデンティティを探求す るアーティストグループ。アイディー(ID)はアイデンティティ。また、精神分析 用語「イド(id)」=自己保存の欲求に基づく本能的衝動の意を含む。1994年 に開催された「人間の条件」展(スパイラル/東京)に、日下淳一と日下むつよは「 衣食住」をテーマとする3部作を出展。これを機に衣服の作品制作を始める。翌年、 「衣」に係る作品をより専門的に制作するため、当時アパレルデザイナーをしていた 佐々木翼らと「アイディーブティック」を結成。

日下淳一
1962年 神奈川県横浜市生まれ
1988年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了

日下むつよ
1963年 神奈川県横浜市生まれ
1988年 多摩美術大学絵画科油画専攻卒業

佐々木翼
1968年 北海道函館市生まれ
1991年 文化服装学院卒業

主な展覧会等

◇個展

1994 「衣について」 鎌倉画廊/東京
1995 「アブフォーマル・スーツ」 ZAMOCA ファウンデーション/東京
1996 「グランバザール」展 パップ・ファクトリー/東京
1998 「意識の更衣室」 銀座九美洞ギャラリー/東京
1999 「世界の名作シリーズ」 コンテンポラリー・アーティスツ・センター/アメリカ
「境界をめぐって『身体と外界』」 銀座プラスマイナスギャラリー/東京
2000 「プロトタイプス」 シテ・アンテナシオナル・デザール/フランス
「サンプリング・アイデンティティ」 鎌倉画廊/神奈川
 

◇グループ展

1994 「人間の条件」展 スパイラル/東京
1996 「レクイエム 榎倉康二と33人の作家」展 川口現代美術館/埼玉
「イズミワク・プロジェクト1996」杉並区立和泉中学校/東京
1997 「銀座ギャラリーネット’97『新しい女性』展」 鎌倉画廊/東京
1998 「台北ビエンナーレ『欲望場域』」 台北市立美術館/台湾
「アートはたのしい9」 ハラミュージアムアーク/群馬
2000 「アートで学ぼうアートを遊ぼう 美術の中の国語・算数・理科・社会…」広島市現代美術館/広島
 

◇パフォーマンスなど

1995 「モルフェ’95」スパイラル/東京
1998 「参加型ファッションショー」 ハラミュージアムアーク/群馬
1999 「制服」 バードカレッジ美術館/アメリカ
「アブフォーマルスーツ」 コンテンポラリー・アーティスツ・センター/アメリカ

本ページは当時のデータをもとに誤字脱字等を訂正し再製作したものである。


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